高校生の時に呪われた話
ちょくちょくこのブログでは怪談や都市伝説の類をとりあげていますが、そのほとんどは私が体験したというものではなく、あくまでお話や通説として既にあるものをまとめたものです。
今の世の中は大変便利なもので、ネットで調べればどんな情報でも出てきます。
それはホラーの分野にも言えることで、例えば、以前書いた「トイレの花子さん」に関することも、グーグルで検索すれば、全国各地の出現パターンから、花子さんの誕生秘話まで、多くの情報が出てきます。
しかし、私が以前体験した、というより友人から聞いた話で、ネットで検索しても一切情報が出てこない、完全オリジナルと思われる幽霊?妖怪?の話がありました。
ちなみに、内容は子供だましのような他愛もない話ですが、一応「聞いたら呪われる」系の話なので、「ん~、ちょっと呪いは家族と相談しないと・・・」とか「呪い?うちは間に合ってるよ!!」って方は読まない方がいいかもしれません。
高校にて
あれは私が高校1年生の時のことでした。
ウチの学校は期末テストの一週間くらい前からは「テスト期間」ということで、部活動禁止期間となっていました。
で、その「テスト期間」のこと、放課後、教室にみんなで残ってテスト勉強をしようということになりました。
といっても、なんせ遊びたい盛りの高校生。
実際に勉強している時間なんて最初の30分くらいで、「ふー、ちょっと休憩」とか言って休憩したが最後、その日は二度と机に向かうことはありません。
で、勉強そっちのけで友達数人とくっちゃべっていたわけですが、いつからか、怖い話をしていく流れになっていたんですね。
そんな中、一人の友人が「聞いたら呪われるけど、バリゾーンの話聞く?」とかふざけたことを言い出しました。
聞いたら呪われると言われて聞くバカはいないでしょう、と考えそうなものですが、当時から怖い物見たさ、もとい怖い物聞きたさが人一倍強かった私は、さんざん悩んだ挙句、その話を聞くことにしました。
バリゾーン
この話を聞くと、一週間以内に、その聞いた人が自分の部屋などの個室に一人でいる際に、誰かがドアをノックしてくることがあるそうです。
しかし、決してドアを開けてはいけません。
この話を聞いた人のもとにやってきてノックをするのは、「バリゾーン」という、両手が鎌のようになっている妖怪?のようなものだそうです。
両手が鎌になっていてドアを開けられないから、中から開けさせようとノックするんですね。
もしもドアを開けてしまおうものならば、次の瞬間、その鎌で切り殺されてしまうのです。
もちろん開けなければいい話なのですが、この「バリゾーン」はただノックをするだけではありません。
例えば、その人のお母さんの声を真似て「今、両手がふさがってるから開けて」などと言ってきます。
基本的には、ノックをしてきても無視していれば、そのうちいなくなるのですが、稀にしつこくいつまでもノックをしてくることがあるそうです。
どうしてもいなくならない場合の対処法として、「窓を開けて目をつぶって祈りを捧げる」という方法があります。(何か呪文を唱えるというものだったような気がしますが、そのへんは忘れました)
そうすることで、それまでバリゾーンに殺された人たちの霊が、バリゾーンを連れて行ってくれるそうです。
しかし、その途中で目を開けて、バリゾーンの姿を見てしまうと、やはり殺されてしまうので注意が必要です。
呪われた私
そんなわけで、上記の話を聞いて呪われた高校生の私。
こうやって書いてみると、子供だまし以外の何物でもないような話です。
なんか当時流行ってたチェーンメールに似てる気もしますね。
しかし、当時の私はビビりまくって、聞いたことをメチャクチャ後悔しました。
恐怖で勉強も手につかず、そのせいでテストは赤点の嵐でした。
そうです。赤点はこの話のせいなのです!
このバリゾーンについて、もしかして都市伝説として有名な話なのかな?と思い、最近になってネットで検索してみましたが、「バリゾーゴン」なる映画の情報しか出てきません。
どうやら友人の完全オリジナルだったようです。
バリゾーンの容姿について、「両手が鎌になっている妖怪」ということで、勝手に「カマイタチ」のような姿を想像していましたが、喋ることを考慮すると、もしかしたら人型なのかもしれないですね。
で、バリゾーンは本当に来たのかというと、よく分かりません。
ただ一度だけ、朝にまだ私が寝ていた時にドアがノックされたような気がしました。
ウチの母親はノックをして返事がなくても普通に開けてくる人なので、開けてこなかったあのノックの主はもしや・・・