私のブラック企業体験談
世の中には、いわゆる「ブラック企業」と呼ばれる会社がたくさんありますよね。
むしろ「ホワイト企業」を探す方が難しいくらいです。
私もこれまで「ブラック企業」っぽい、いくつかの会社で働いてきたので、今回はその中の一つ、アパレル系(特殊)の会社で働いていた頃の話について書いていこうと思います。
働き始めるまで
面接してその場で内定がほぼ決まったので、給料について聞いたのですが、「追って連絡しますので、その際に給料も伝えます」と言われました。
で、入社の数日前に、配属先の店長から連絡が来て、出勤に際しての諸々の詳細が伝えられたのですが、一向に給料の話が出てきません。
そのまま話が終わってしまう雰囲気だったので、しびれを切らして「あの・・・給料はどうなるのでしょうか?」と聞いてはじめて「ああ、基本給○○円と売った分で歩合ね」と言われました。
今にして思えば、この時点で会社のブラックさを疑うべきでしたね。
ただ単に忘れていただけかもしれませんが、給料のような大事な話をないがしろにし過ぎです。
休日少なすぎ
店は年中無休なので、出勤はシフト制です。
で、初出勤日に「休みはだいたい月6~7日ね」と説明を受けました。
その時は、「だいたい週1~2で休みか・・・、まあ多くはないけどそんなモンでしょ」と気楽に考えていたのですが、この会社は夏季休暇、年末年始休暇、慶弔休暇の一切がありません。
「年末年始も店開けなきゃいけないから出てくれ」と言われ、まったく客が来ないにも関わらず出勤です。
暇すぎて1日掃除してました。
で、一応遅めの正月休みということで、日をずらして3日ほど休みをもらったのですが、あくまで「月の休みは6~7日」なので、その分のしわ寄せが来て、2月の休みが減らされました。
身内に不幸があった際にも2日休みをもらったのですが、やはりその後の休みが減りました。
要するに年間休日が80日前後だったわけですね。
日本の企業の年間休日平均は、有給や慶弔休暇は含まずに114~122日だそうなので、比較してしまうと悲しいほど少ないです。
さらに、1日12時間労働とかも普通にあります。
年に1度は朝5時出勤です。
2週間くらい休み無しで毎日12時間働いた時は、さすがに目眩がしました。
給料が安い
私がこの会社を辞めた一番の理由は給料の安さです。
給料は基本給と歩合ということですが、基本給だけだと手取りが14万くらいになってしまうので、かなり厳しいです。
で、最初の月にもちょろちょろっと販売したので、店長に「この場合だと歩合ってどのくらいになるんですか?」って聞いたら、「いやまだ歩合は付かんよ」と言われました。
ん?どういうこと?
最初に確認しなかった私も悪かったのでしょうが、歩合給が付くには「けっこうな金額の販売ノルマを3か月連続達成した後、4か月目で初めて歩合給が付く」というものでした。
で、その条件をクリアして歩合給をコンスタントに貰えている社員がどれだけいるのか調べたことがあるのですが、なんと1割程度でした。
残り9割の社員は少なすぎる基本給だけしか貰っていません。
もちろんボーナスなんてありません。
社員全員が集まる会議の席で、間違いなく会社に大きく貢献しているであろうベテラン販売員のAさんが、会長に「もっと給料を上げてください」と言ったところ、「不満があるなら辞めろ!」と一蹴されました。
仕事内容がグレー
仕事は店頭での販売の他に、電話営業がメインでした。
店に来た人に、「いろいろ特典があるから」と言ってポイントカード会員に入会させ、電話番号や住所を書いてもらい、後日電話をかけて店に来てもらうよう促すというやり方です。
さらに、名簿業者から名前・住所・電話番号などの個人情報が書かれた大量の名簿を買って、その名簿に書かれた電話番号に電話営業をかけるのです。
会社の言い分としては、「名簿業者がどうやってこの名簿を用意しているかは知らん。うちは名簿を買っているだけだから問題ない」とのことですが、名簿業者があまり人には言えないような方法で名簿を入手しているのは明白です。
そして買っている側もそのことに薄々気付いているにも関わらず、それを買い続け、それを使って営業をかけています。
「これって今の時代、かなりグレーなやり方なのでは・・・」と思いましたが、私も言われるがままに黙々と電話をかけ続けました。
そして退職へ
さすがに某大手広告会社ほどヤバくはないですが、入社一か月目で「あ、コレ入るとこ間違ったな」と思った私のモチベーションが上がるわけもなく、結局、自分史上最短の1年でこの会社を辞めてしまいました。
やっぱり仕事を選ぶ際は、ちゃんと吟味しないといけませんね。
いい勉強になりました。