蠱毒とリョウメンスクナ
皆さんは「蠱毒」ってご存知ですか?
平たく言ってしまえば呪術の一つなのですが、数ある呪術の中でもかなり強力なもののようです。
蠱毒とは
「蠱毒」とは、古代中国で行われていた呪術です。
そのやり方としては、ヘビ、クモ、ムカデ、カエルなど、あらゆる有毒類を集めて、一つの壺の中に閉じ込めるというものです。
当然中には餌など入れませんので、蟲たちは共食いを始めます。
そうして最後に生き残った蟲は、とてつもない呪いの力を宿す存在となり、それを媒体として呪術を行うというのが「蠱毒」です。
リョウメンスクナの話
大正時代、とあるカルト教団の教祖が、この「蠱毒」を人間で行った、という話があります。
自らを物部天獄(もののべてんごく)と名乗っていたその男は、見世物小屋から買い取った奇形の人間を集めて、一つの部屋に閉じ込めます。
その結果、頭が二つに腕が複数本あった、いわゆるシャム双生児が生き残ったのですが、物部天獄はこの生き残ったシャム双生児も殺害し、即身仏にしました。
その姿が日本神話に出てくる怪人・両面宿儺(りょうめんすくな)に似ていたことから、物部天獄はこの即身仏を「リョウメンスクナ」と呼び、強大な呪いの力を持ったこれを媒体として、関東大震災などの数々の天災を引き起こしたとされています。
都市伝説?
この物部天獄やリョウメンスクナの話は、かつて2ちゃんねるに投稿された都市伝説、つまりフィクションであるとされています。
しかし、かつて朝廷の敵だった人間の骨を使うとか、同じく朝敵として討たれた両面宿儺の話とか、かなり辻褄があっている部分もあるので、単なる都市伝説として切り捨ててしまうのはもったいない話です。
その投稿されたものは↓で読めます。
まとめ
一応言っておきますが、「蠱毒」をはじめ、呪いをかける行為は絶対にやめましょう。「人を呪わば穴二つ」と言い、呪術は自分自身の破滅を招く行為でもあります。
また、現代社会においては、「丑の刻参り」などで特定の人物に呪いをかけようとすることは、脅迫罪などで罰せられるケースもあるようです。