まこっちゃんのそれなり日記

才能なしキャリアなしの30代男が気になったことについて書く雑記ブログ

口裂け女追跡記2020

2月某日、私の元にMr.Xから1通のメールが届いた。

 

「岐阜県柳ヶ瀬ニテ、口裂け女ノ目撃情報アリ。至急調査サレタシ」

 

こうして、私は令和初?の口裂け女を調査するため、岐阜県は柳ヶ瀬にある商店街へと向かったのであった。

 



 

 

口裂け女と柳ヶ瀬商店街

口裂け女と言えば、昭和期に発生した都市伝説の主役として有名な存在である。

 

地域によって多少の違いはあれど、その姿は「大きなマスクをして、夏でも赤いロングコートを着ている20代〜30代くらいの女性」というもの。

 

多くの場合、小学生くらいの子供の前に現れ、「ワタシ、綺麗?」と質問を投げかける。

 

それに対して「綺麗」と答えると、マスクをゆっくりと外し、その口は耳元まで裂けている「口裂け女」だったというもの。そして、持っている鎌だのハサミだのといった凶器で子供たちは殺されてしまう。

 

ちなみに、質問に対して「ブス」などと答えてもやはり殺害されてしまうが、助かる方法というものもあるようだ。

 

そして、何を隠そう、この「口裂け女伝説」の発祥の地とされているのが、今回私が訪れた岐阜県の柳ヶ瀬商店街なのである。

 

 

現地調査

降り立ったのは中部エリアの交通の要衝である岐阜駅。

 

岐阜はかの有名戦国武将・織田信長とゆかりの深い地であり、至るところで信長公が睨みをきかせている。

 

他にも飛騨牛や下呂温泉、鵜飼いに白川郷と、観光資源に恵まれた県であるが、今回の目的はそのいずれでもなく、口が裂けた猟奇的な女性を探すことにあるというのだから世知辛い。

 

口裂け女と関係の深い柳ヶ瀬商店街は、岐阜駅から1キロほどの場所にあるようだ。少し距離はあるが、他に最寄り駅はなし。この程度の距離でタクシーを使うのもどうかと思い、私は歩いて彼の地へ向かった。

 

しかしまだ2月だというのに暑い。

 

この日の岐阜の気温は12、3度くらいだったかと思うが、陽射しが強く、1キロも歩こうものならばコートが不要になる気候だ。

 

10分ほど歩いたところで、遂に私は魔界への入り口に辿り着いた。

 

商店街の中は薄暗く、どこからか吹いてくる生温い風が私の足を竦ませる。

 

しかし、ここまで来て引き返すわけにはいかない。意を決して私は魔界へと侵入した。

 

商店街内は閑散としており、人の数は少ない。店もほとんどが閉まっている。

 

至る所に「無料案内所」なる看板が出ており、ぜひ口裂け女の居場所を案内してもらいたいところだったが、あいにく開いている所はなかった。まるで、「よそ者に教えることなどない」という住人の気持ちを代弁しているかのようだ。

 

なかなか口裂け女に関しての有力な手がかりを見つけられずにいたが、街中には「美女多数」といった看板も多く出ており、女性が多く働いている地域であることが分かった。これならば、口裂け女が身を潜めるにもうってつけの場所であろう。

 

しかしどの店も夜からの営業となっている。やはりこの地に住むのは夜に活動する魔性の者たちなのだろうか?危険を覚悟で夜に出直す必要があるのかもしれない。

 

時折、マスクをかけた女性が歩いているのを見かけたので、「あなたは口裂け女ですか?」と尋ねたところ、こちらをにらみつけただけで無言で去っていった。何人かに同じ質問をしてみたが、皆同じような反応だった。

 

彼女たち自身が口裂け女だった可能性もあるが、やはりこの地では「口裂け女」という名前自体がタブーとなっているのだろう。

 

そうこうしているうちに、商店街を抜けてしまった。

いいことを言うではないか。納税はしっかりするべきだ。しかし、現在の日本人の収入に対して税金が高すぎる。

 

 

調査結果

残念ながら、今回の調査では口裂け女に通ずる有力な手掛かりは得られなかった。

商店街でタバコ屋を営んでいたご老人に聞いたところ、口裂け女がこの地に出たのは20年ほど前が最後とのこと。

 

どうやら今回はガセネタを掴まされたようだ。

 

さらに、口裂け女は現在東京都内に引っ越したらしい。

 

いずれ、東京都内を調査する必要がありそうだ。

 

 

おまけ

一杯やろうとお洒落なバーに入ってビール(L)を頼んだら、子供のふくらはぎくらいの大きさのジョッキで出てきやがった。

1リッターとのこと。メニューをよく確認すべきだった。まあ全部飲んだけど。