まこっちゃんのそれなり日記

才能なしキャリアなしの30代男が気になったことについて書く雑記ブログ

なぜ「エロ」はタブー視されるのか?

本日は「性」についてのお話です。

 

「性」と聞いて、「下ネタかよ!!」と思った方も少なくないでしょう。

 

確かに、世界中で性に関することは「下ネタ」としてタブー視されることも多く、それは現代の日本においても同じです。

 

しかし、性欲が人間の3大欲求の一つであるように、生物学上、性というものはとても重要なものであるはずです。

 

性欲がなければ人類は滅びてますからね。

 

そして、性と愛は密接な関係にあるものです。

 

しかし、世の中において、愛は高尚なものであるとされるのに対して、性は下品、穢らわしいなどと、マイナスのイメージが多いのはなぜでしょうか?

 

そんな性にまつわるアレコレを調べてみました。


 

 

 

日本は性に開放的だった!?

現代の日本人は、性に関してかなり特殊な状態にあるようです。

 

日本人は世界的に見ても性行為の回数が少ないとされており、性行為未経験者は20代どころか、30代40代でもどんどん増えているようです。

 

それにも関わらず、AV業界のような性的メディアは世界でもトップクラスの充実っぷり。

 

このようなことから、海外では日本人に対して「ヘンタイ」だとか「むっつりスケベ」といったイメージを持っている人も多いようです。

 

ではもともと日本人は性に対して奥手だったのかというと、そんなことはありませんでした。

 

それどころか、江戸時代頃まではイタリア人もびっくりの性的開放状態だったのです。

 

遊郭などの文化は古くからあり、祭りの夜にはそこかしこの草陰で数多の男女がくんずほぐれつの乱交状態ということも珍しくなかったようです。

 

さらに、各地の村々では、一定の年齢に達した男子を集めて、何人かの女性が「先生」として性行為の手ほどきをするという、いわゆる「筆下ろし」の文化もありました。

 

それ故に、現代のように大人になっても未経験というのは、かなり珍しいことだったようです。

 

 

なぜ性を隠す文化が生まれたのか

そのように、性に対して開放的だった日本がなぜ変わっていったのでしょうか?

 

その原因は、江戸時代末期から明治時代にかけての、開国による欧米文化の流入の影響が大きかったというのが有力な説です。

 

当時の日本は、先進国である欧米諸国を見て、「これからは日本もああならなきゃいかんぜよ!」と、欧米文化を取り入れることに躍起になっていました。

 

そして、欧米と付き合っていくためには、欧米人から「日本人は野蛮、低俗な民族だ」などと思われないように、欧米の価値観に準じていく必要があったのです。

 

欧米と言えば、キリスト教文化ですね。

 

キリスト教においては、イエスが誕生した経緯が聖母マリアの「処女懐胎」、つまりエッチなしでの妊娠によるものとされているため、「エロ=悪」となっています。

 

その影響から、日本でも「エロ=悪」が根付いていったというわけですね。

 

 

他の宗教・文化圏

エロいことや性行為をタブー視しているのは、日本や欧米だけではありません。

 

イスラム教の世界においては、男女の婚前交渉はもちろん、手を繋いだりすることも禁止し、女性は肌を露出するような服装をしてはならないとされています。

 

日本でも馴染み深い仏教は、本来煩悩の一つである性欲を否定しています。そのため、厳格な宗派では僧侶が妻帯することすら禁じている場合もあるようです。

 

ヒンドゥー教なんかも同じように禁欲主義で、教義上では婚前交渉を禁じています。

 

お隣の国・韓国は儒教文化の国であり、日本よりも性に対して厳しい傾向にあるようです。

 

そのため、韓国にはAVのような成人向けメディアがありませんし、極端な話ではK-POPの歌詞が扇情的すぎるとして発禁になったこともありました。

 

ちなみに、このK-POPの歌詞は「キスしてうんたらかんたら」というような内容で、J-POPではごくありふれたものでした。

 

 

日本の性教育は遅れている?

先に書いたように、今の日本の性タブー視は欧米からもたらされたものです。

 

しかし、その欧米がしっかりとした性教育に力を入れているのに対して、日本の性教育は遅れていると言われています。

 

以前、東京都足立区の中学校で「性交」「避妊」「人工妊娠中絶」をテーマとした性教育の授業を行ったところ、「不適切だ」として都議会文教委員会から指導が入ったということがありました。

 

日本における中学校の教育指導要綱では、「受精や妊娠については取り扱うが、妊娠の経過は取り扱わない」という表記があります。上記の件では、この要綱に照らし合わせて「不適切」ということでしょうか。

 

おそらくこういった学校教育で性交渉について取り扱うことをタブー視する人々としては、性交渉を教えることによって性交渉の低年齢化に繋がり、ひいてはそれが非行に繋がるということを懸念しているのでしょう。

 

しかし、その結果として、性の知識がない大人たちが溢れる事態となってしまいました。

 

世の中には、性に関する悩みを解決する、セックスカウンセラーというお仕事をされている人がいます。

 

そこに寄せられる相談は主に、パートナーとのセックスレスや、性に関する体の問題などが多いようですが、中には「お互い童貞処女で結婚したが、いざとなるとやり方が分からないから教えて欲しい」という相談もあり、実際にカウンセラーの方がその場に居合わせて教えながら、どうにか初体験を済ませたという夫婦がいたようです。

 

これまでの性教育が間違いだったということ自体は、そこまで問題ではありません。

 

日本の悪いところは、間違っていると分かっていながらも、昔ながらのやり方を変えようとしないところにあるように思います。

 

 

まとめ

思ったよりも真面目な記事になってしまいましたね。

 

別にエロくたって、それが「適切なエロさ」であればいいと思うんですよね。

 

問題は「悪いエロさ」なわけで、そういった「悪いエロさ」を生み出さないためにも、十把一絡げにして「エロはダメ、絶対!!」と隠してしまうのではなく、しっかりと学び、考えることが必要なのではないでしょうか。

 

エロくたっていいじゃない。人間だもの。