まこっちゃんのそれなり日記

才能なしキャリアなしの30代男が気になったことについて書く雑記ブログ

【私の読書感想文】村上春樹『海辺のカフカ』

村上春樹といえば、現代日本文学を代表する作家さんで、海外にも多くのファンがいます。

 

毎年、ノーベル文学賞の最有力候補と言われていますが、なかなか受賞に至らないことでも有名ですね。

 

さて、そんな村上春樹作品ですが、私はこれまで一作品も読んだことがありませんでした。

 

ですが、これだけ話題になっているからには読まないのはもったいないと思い、今回遂に初・村上春樹をしてしまいました。

 

読んだ作品は彼の代表作?『海辺のカフカ』です。

 

 

ストーリー

この作品は、主に二人の人物に関する二つのストーリーが同時並行的に進んでいく作品です。

 

一つは、家出中学生の田村カフカくん(偽名)が高松に行き、そこで出会った人々とのやりとりや、自分自身のアイデンティティに悩む様が描かれている「田村カフカパート」

 

もう一つは、知的障害を持つ老人ナカタさんが、ひょんなことから旅に出ることになり、途中で出会った星野青年と珍道中を繰り広げる「ナカタさんパート」

 

全く接点のなかった二人の物語はいつどこで交錯するのか・・・?

 

 

よく分からん

読み終わってまず思ったのが、「よく分からん」でした。

 

どうやらこの『海辺のカフカ』という作品は、村上春樹作品の中で最も難解であるとされている作品で、書いた本人ですら「よく分からん」という状態らしいです。

 

回収されない伏線も多く、真相については読者の想像に任せるような形になっているんだとか。

 

で、調べてみるといろいろな人が考察サイトを立ち上げているので、自分の想像と人の考察を照らし合わせてみるという楽しみ方もあるのかもしれません。

 

 

メタファー言い過ぎ

作中にやたらと「メタファー(隠喩)」やら「メタフォリカル」などといった言葉が出てきます。

 

この「メタファー」という言葉の出現率の高さが、この作品を難解にしている要因の一つなのではないでしょうか。

 

特に、作中に出てくる「大島さん」という登場人物が多用しているように思います。

 

この「大島さん」が厄介な人物なんですよ。やたらと言ってハナにつくような話し方をする。

 

というか、こんな話し方で日常会話をする人いないでしょ、ってレベルです。

 

私はこの「大島さん」の話し方が気に食わないがために、一度この作品を読むのをやめてしまったほどでした。

 

 

やはり名作か!?

上記のような点から、人によってはイマイチな作品という印象を受けてしまうかもしれません。

 

しかし、ところどころに散りばめられた、美しくも哀しい印象を受けるような描写は「なるほど、ファンになるのも分かるな」というほどのものでした。

 

実際、私はこの『海辺のカフカ』を読んでみて、「よく分からん」という感想を持ちながらも、「この人の他の作品も読んでみたい」と思いました。

 

次は『ノルウェイの森』あたりを読んでみようかな。