「ざます」とか「アルよ」とか言う人、現実にはいない説
スネ夫のお母さんとかがよく言いますよね。
「スネちゃまは○○ざますねぇ~!!」
この「ざます」って言葉、よく漫画とかでお金持ちのご婦人が使いますが、現実に使われる言葉なのでしょうか?
「ざます」言葉は実在した!?
実はこの言葉、「山の手言葉」と呼ばれる東京の方言の一つなんですね。
この言葉は江戸時代に上層階級の武家で用いられた言葉が基となっており、明治時代に成立したとされています。
で、この「山の手言葉」はほとんどが今の標準語と同じなのですが、一部独特な言い回しがあるわけです。
そう、それが「ざます」言葉なんですね。
この「ざます」は山の手(麹町など)に住む婦人などの間で広まった丁寧語なのです。
この他にも、「ごきげんよう」や、「ごめんあそばせ」に代表される「あそばせ」言葉も、この山の手言葉なんだとか。
中国人は「○○アルよ」とは言わない!?
よく漫画とかで中国人キャラが「○○アルよ」という話し方をしますよね。
ですが、現実に日本にいる中国人の方で、そんな話し方をする人はまずいません。
これは開国によって外国人が増えた幕末期の日本語指南が影響しています。
当時は外国人にきちんとした日本語を教えるのはめんどいからと、「~です」「います」「あります」のような肯定的な表現を一律に「アリマス」として教えていたんだとか。
この「アリマス」がくだけた感じになって、「アルよ」となっていったんですね。
そんなわけで、この言葉は中国人に限らず、外国人全てが使っていたとされています。
ちなみに、人気丸太バトル漫画『彼岸島』に登場する「五十嵐一郎」という人物は、元日本帝国陸軍の軍人なのに、なぜかこの「アルよ」言葉を使っていました。
相撲取りは「ごっつぁんです!」と言う?
また、よく相撲取り的なキャラも「ごっつぁんです!!」とか言いますね。
これ、私は「ごちそうさまです」がなまったものかと思ってましたが、相撲業界での「ありがとうございます」の意味らしいです。
他にも、声掛けや応答など、広く使われているようですが、最近ではあまり使われていないんだとか・・・
まとめ
ここまで書いてきたいくつかの言葉遣いは、確かに元々のルーツはあるのですが、現代ではその多くが「役割言葉」と言われ、そのキャラクターをイメージづけるための言葉として使われているようです。
ちなみに、私も高貴な山の手育ちなので、語尾には「ざます」をつけているざます。
ウソざます。