お偉いさんの話はなぜつまらないのか
近年、上司からの飲みの誘いを断る若手社員が増えていることが注目されています。
かつては、「サラリーマンは酒の席に進んで参加することが当たり前」とされていましたが、現代社会ではそんな価値観を押し付けるのは非常識とすらされています。
で、若手社員が飲み会に参加しない理由として、「若者がお酒を飲まなくなってきている」というのもあるとは思うのですが、それ以上に、「目上の人との飲み会がだるい」という理由が強いと思うんですよ。
私はどちらかというと、上司や取引先との飲み会は極力参加する、古いタイプの会社員ですが、やっぱり歳食った会社の重役との飲み会は苦痛に感じます。
そもそも、年寄りの話が全く面白くない
やり手の若社長がやってるベンチャー企業でもなければ、日本企業のほとんどの取締役クラスはおっさん、もしくはおじいさんに近い年齢のように思います。
で、私も今まで、何度となく会社のお偉いさん、業界のお偉いさん主催の飲み会に参加してきましたが、どんなに成功してきた人でも、そういうおっさんや、おじいさんの話が面白いと思ったことはありません。
基本的に、そういう場は偉い人が繰り返し過去の自慢話をして、周りの人達が褒めちぎる、という日本の会社らしい構図になることが多いです。
かくいう私も、さも興味ありげに話を聞きますが、内心では「クソつまんねー話だな、早く終わらねーかな」としか思っていません。
では、なぜつまらないのでしょうか?
まず一つには、その話に興味がない。
私のこれまでの経験から言って、お偉いさんの話は、「仕事関係の話」「ゴルフの話」「車の話」あたりが多い気がします。
仕事関係の話に関しては、末端の社員がやってるような仕事に関する話ではなく、「どこそこの重役の誰それとは、昔よく一緒に仕事をしていた」といった話が多いから、若い社員からはピンと来ない。
ゴルフに関しては、やらない人からすれば、まず興味ないでしょうし、スコアの自慢話になりがち。
車に関しても、今は持っていない(持てない)人も多く、やはりこれもお偉いさんの自慢話になりがち。
このことから見えてくるのは、お偉いさんと若い人との間で、興味のある話題に関してズレが生じていること、そして、兎角お偉いさんの自慢話に繋がりがち、という点があります。
また、その話がタメになると思えればいいのですが、仕事関係の話などはほとんど過去の話で、今の時代にはどう考えても当てはまらないような内容が多い。
戦後の高度経済成長期に、商品載せたリヤカー担いで売りに行って1日に何十個売った、なんて話をされても、今のビジネスでタメになるとは到底思えない。
そして、どこのセミナーでも言っている使い古されたような話を、さも自分オリジナルの仕事のコツかのように話す。
「営業マンは、商品じゃなく、まず自分を買ってもらうんだ!」
耳タコフレーズですな。
同僚との飲み会
同じ仕事関係の付き合いであっても、同僚や距離の近い先輩社員なんかとの飲み会はけっこう楽しかったりします。
というのも、お偉いさんとの飲み会は、別にその人と仲が良いわけでもなく、気が合うわけでもないのに、強制イベント的にこちらの都合無視で参加させられます。この時点でマイナススタートなわけですよ。
そしてほとんどの時間、ただ相手の話を聞かされ続ける。さらには時折説教が入ってくる。ひどい場合は酒席でロープレのようなことをさせられる。
それに対して、同僚なんかとの飲み会は、こちらの都合も通しやすいですし、基本的に皆疲れるから週末になることが多い。そして、それなりに話しやすいメンバーが集まりますね。全く気が合わない同僚とはそもそも飲みに行かないでしょうし。
こういうことを言うと、「気の合う人とだけぬるま湯的な付き合いをしていても、プラスにならない!」とか言われそうですね。
もちろんそれが仕事の上での話ならば確かにそうかもしれません。多少付き合いにくい人ともコミュニケーションを取る必要も出てくるでしょう。
しかし、飲み会は仕事ではありません。仲のいい人とだけ付き合っていても、文句を言われる筋合いはないと思うのです。
まとめ
若干、脱線した感がありますが、とにかくお偉いさんとの飲み会はつまらなくて苦痛だということです。
飲み会に参加しない若者たちよ!
それが正解だ!